新型コロナウイルス問題、葬儀業界においても影響が出ていることも報道されています。
法事は、ごく身近な方々だけでご自宅、または寺院に出向いて行われたり、通夜葬儀の会葬も控えていただいたりと、縮小の形で進んでいます。
この問題で、今年の東日本大震災の慰霊式も、各地で中止や縮小が相次いだようですが、多くの方々が記憶の風化を懸念しておられることも、また報道されておりました。
ドキュメンタリー番組で拝見しましたが、2,500名以上の方が未だ行方不明の中、昨年の 10月、若い女性の御遺骨が沿岸にて発見され、身元が判明し、ご両親のもとに帰ることができました。ご両親は、見つかった喜びがありながらも、中を確認することがなかなかできなかったそうですが、ご自身も身内を亡くされた発見者の漁師さんの言葉で、やっと確認することができたそうです。長い間冷たい海の中に居た御遺骨は、今は柔らかな温かい布に包まれていました。ご両親は御遺骨を手元に置いたままにしておきたいと語っておられました。そして、決して諦めないでくださいと。
また、未だに身元が分からないままの御遺骨も。発見された場所や番号が記された御遺骨に、名前を取り戻すべく奔走する警察の方々。わずかな手掛かりを元に、やっと身元が確認できた年配の女性の御遺骨は名前を取り戻し、生前、母親のお参りに足を運んでいたお墓に無事納骨されました。母娘の再会を喜んでおられることと想いを馳せました。
震震災の記憶は決して風化させてはいけません。そのための数多くの取り組みは、各地 ・ 各団体で行われています。
コロナウイルスが大問題の今日ですが、一人一人のほんの少し意識する事で物事は大きく変わるのではないかと思います。人間は忘れてゆく生き物だと先人はおしゃっておられます。
歴史は繰り返すとよく言ったものです。一人一人の意識で良くも悪くも変われるのだと思います。